古代人達は自分の【名前】を他人には絶対に教えなかったという。
古代人にとっての自分の【名前】は、自分自身の全ての情報を司っていると考えていたからだ。 古代の日本では求婚を迫る男が、女性を振り向かせるために、その女性の名前を得て、霊魂を操ろうとしている描写が万葉集に残っている。
日本だけでなく、世界各地にもこの様な例が多々あるが、今回は二つ例を取り上げる。
一つめは、旧約聖書に登場する神【ヤハウェ】。この神には違う名前が77個あったと言う。本当の名であるヤハウェを知れたのは、最高位にある神官のみだったと言う。それ以外の者が口に出したら殺されていたと、、、
二つめは、古代エジプトの神【ラー】は、女神イシスから本当の名前を教えるようにとせがまれていたが拒否し続けていた。しかし、ある時ラーが蛇に噛まれてしまい、イシスに助けを求めると、イシスは助ける条件としてラーの真実の名前を要求した。ラーは結局教えてしまった。その結果、真実の名を得たことでイシスはラーの力を手に入れた。
この様に、古代では名前がかなり重要視されていた。密教の僧侶達は名前を知るだけでその人の運命を知れるという。
普段あまり意識することのない名前。 この中に自分の本質があるのかもしれない、、、
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